日本の雷にまつわる伝説・伝承

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雷にまつわる伝説

本日はなんとも雷がよく鳴る天候でしたので、このようなサンダーボルトな記事を書く気になってしまいました。

雷、僕大好きです。

自然の恐ろしさ、到底人類には及ばない力強さ、それらを実にわかり易く感じることの出来る自然現象だと思います。

さてそんな雷ですが、当然ではありますが昔から存在する自然現象です。

となると、我らが人類、雷に纏わる伝説の1つや2つあるに決まっています。

ということで今回は、最低限知っておくと話のタネぐらいにはなるかも知れない、雷に纏わる伝説です。

雷を斬った男、立花道雪

立花道雪像画像
立花道雪像 wikipediaより

戦国時代ファンには有名なのですが、戦国時代の九州地方で名を轟かせた大友家に立花道雪(たちばなどうせつ)という名の武将がいました。

立花道雪という名の方が有名ですが、戸次鑑連(べつきあきつら)が剃髪前の名前です。

とにかく道雪は、35歳の時に半身不随になってしまったと言われています。

その原因とされているのが、落雷。

ある日道雪が木陰で涼んでいると、急な夕立があったのだそうです。

そして突然雲が空を覆い、雷が落ちてきました。

そこを百戦錬磨の道雪は、愛刀「千鳥」をすかさず抜き、雷を斬ると同時に木陰から飛び出しました。

その際に雷は斬ることが出来たものの、左足が動かなくなってしまったのだとか。

そしてその時に雷を斬った「千鳥」にはくっきりと雷を斬った痕が残っており、以降その刀は「雷切(らいきり)」と呼ばれるようになったのだとか。

――いかがでしょう。

普通に考えれば雷を斬るなんてことはできませんし、普通じゃなくても雷は斬れませんが、それほど立花道雪は鬼人の如き戦功を挙げていたのでしょう。

因みに道雪の一人娘が、戦国時代の中でも珍しい女性武将、立花誾千代です。

基本、ゲーム化されると雷属性なのはこの逸話のせいでしょう。

最近では漫画とアニメで大人気となった『鬼滅の刃』の我妻善逸が雷のワザを使いましたね。

雷切に通ずるものがありました。

雷の正体は獣だった? 「雷獣」

かみなり画像
『絵本百物語』より「かみなり」竹原春泉画

一説には、先に紹介した立花道雪の斬った雷というのはコイツだった、という話もあるのが雷獣。

雷が落ちる=雷獣が空から落ちてきている、とかつての日本人達は信じていた時代があったのです。

妖怪の正体の記事も併せて読んで頂きたいのですが、人というのはとかく理解できないものを嫌うもの。

科学も知識も無い時代、雷もまた理解できないものには違いありません。

そこで人々は、「雷獣」という獣が空から落ちて来ているのだ、となんとか理解する為に原因を創作したのですね。

つまり、この雷獣も妖怪だと言えます。

妖怪図鑑とも呼べる竹原春泉の『絵本百物語』にもてこの雷獣らしき獣が描かれています。

因みに、カミナリの語源は、神様が鳴らすと言う意味の「神鳴り」から来ています。

確かに、何の知識も無い状態で見れば、神様が鳴らしているとしか思えません。

菅原道真が天神様となったのも雷の力

全国に存在する天満宮、天神社には菅原道真(すがわらのみちざね)が祀られています。

この菅原道真は、色々あって太宰府に左遷され、そこで亡くなってしまうのですが、死後に強烈なタタリとして落雷を落としたことから、天神様としてまつられるようになりました。

※過去に天神記事を書いているのでよければどうぞ。

そのタタリの落雷というのはすさまじく、平安京の内裏にあった清涼殿を焼き、さらに多くの死傷者を出したと言います。

清涼殿落雷事件画像
『北野天神縁起絵巻』清涼殿落雷事件

因みにですが、よくじいちゃんばあちゃん世代の人は、恐ろしいことが起きた時に「くわばらくわばら」と言います。

これは、本来雷が鳴っている時に言う言葉なのです。

理由は、この菅原道真の怨霊が落とした落雷が、京の桑原(現在の京都市中京区桑原町)にだけは落ちなかったのだそうです。

さらにその桑原にはかつて道真の屋敷があった場所だったそうで、それ以降雷が鳴ると「落ちないように」と願いを込めて「くわばらくわばら」と唱えるようになったのだとか。

雷様にへそを取られる

30代半ばの僕ぐらいまでは、雷が鳴った時に「へそを取られるぞ、ほれ隠せい」などと言われたものですが、今の10代、20代の方はどうでしょう?聞いたことありますかね?

そんな謎のオカルトな伝承の御蔭で、今でも雷が鳴るとちょっとお腹が出ていやしないかと気にするクセがついちゃっていますが、これは一体どんな根拠のある伝承なのでしょうか。

実はこれ、昔の人々の自然現象の知恵だったのです。

今では、天気図などで高気圧と低気圧が重なり、大気が不安定になることで雷雲(積乱雲)が発達しやすくなり、急な雷雨になりそう、と予測することができます。

しかし昔は天気図なんてわかるはずがありません。

それでも、昔の人々は「雷が鳴る時というのは妙に冷える事が多い」というのを日々の暮らしの中の経験としてしっかりと知っていたのです。

つまり、これはヤンチャな子供たちが腹を壊さないように、あえて「へそを取られる」と脅したのですね。

「ほら、雷が鳴っている時は冷えやすいからお腹入れなさい」

なんて言っても子供にはピンときません。

それよりは、

「雷様はヘソを取って食うから隠せ!」

と言った方がよっぽど効くというものです。

まとめ

強烈なインパクトを今も昔も人々に与えてきた雷。

そこにはいろんな伝説や伝承があるのです。

そして、これだけ人類は雷を見てきているのに、未だ解明されていない部分が沢山あるのだそうです。

自然というのはすごいものです。

ぜひ、また雷が鳴っている時には、少し耳を傾けて神々しい轟音に想いを馳せてみて下さい。

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